【INTERVIEW】HOW TO MAKE BREAKCORE, CDR?

ブレイクコアアーティスト、という肩書きすらもとうに超えてきたアーティスト・CDR。

音を切り刻み続けて、20年。彼はどうやってその狂気の音楽を作り上げているのか。

彼のお宅にお邪魔しインタビューを決行、さらに彼の制作風景を動画に収めてきた。

文・写真・動画:ヨコザワカイト


とある団地の一室が、CDRの作成現場。

案内された部屋には、ドラムマシンやシンセサイザーなどの機材、CD/レコード、彼の愛する綾波レイのフィギュアなどがバラバラと点在し、それら全てでなるほどこれはブレイクコアだなと思わせる部屋だった。

CDR:ちょうど新曲のマスタリングをしていたので、聴きましょう。

―(DAWの画面を見ながら)とんでもない波形になってますね。

CDR:まだまだとんでもある方ですよ(笑)。これは、海外のレーベル〈norm corps〉のコンピに入る予定です。彼らはもうあまりブレイクコアと自分たちのことを言ってないですね。ごちゃ混ぜに自然に混ざってもう何が何だかわからない。drum’n’bassにしては複雑すぎるし、ジャケのノリはVaporwaveも混ざって。もうカッコよければ何でもいいじゃんという感じです。

CDR:ブレイクコアと言っても、最新のものはブレイクコアじゃないような気がします。2005年を最盛期だとすれば、そこから新しくしようと思ったら、もうブレイクコアっていうジャンルじゃなくなってくるんですよ。最近は、自分でもこだわることもないですし。

―ご自身のジャンルに関しても同様でしょうか。

CDR:自分はとてもブレイクコア的だと自覚してるんですが、それは自分が人間として生まれてきた、とか男として生まれてきた、と同じ感覚でたまたまブレイクコアだったって感じなのでブレイクコアをやってるというより自身がブレイクコアだったって感じですね。

―確かにCDRさんのジャンルを定義づけするのは難しいです。

CDR:最近はジャングルとか聴いてるんでそういう曲調もあります。DJ Hype「Jungle Massive」Ray Keith「Vintage Dread 2000」といったジャングルのミックスも好きです。四つ打ちもそうですけど昔のダンスミュージックがメチャクチャ好きです。世紀末に思春期を過ごしたせいで90年代の呪縛からはたぶん一生逃れられません。影響を受けたアーティストは音を聴いてわかるとおり、Aphex Twinに限ります。

―部屋にも、『Richard D. James Album』がたくさん飾ってありますね。

CDR:リチャードの顔何個あるかわかりますか? イギリス盤とアメリカ盤と。Aphex twinから音楽に入ったようなものなので。「うわ、何だこれ!」という衝撃というより「うん、分かる分かる。」としっくりきた感じですね。それが中学三年生です。その前からMADじゃないけど、音を刻むようなことはやっていて。こういうのを聴き始めてから、こうやれば音楽になるんだと気がつき作り始めました。

―具体的には月に何曲くらいのペースで作曲されているのでしょうか?

CDR:月に31曲です。でも今僕家のWi-Fiがクソで、セブンイレブンに毎回アップしに行っています(笑)。

―1日に1曲を超えてますね。

CDR:iTunesのプレイリストで月毎にまとめているのですが、newと書いてあっても、いつのnewだか分からないですよね(笑)。ファイル名を見ないと… CDはiTunesから手焼きです。今時は少ないですね。もう20年くらい続けてます。

―20年で全く衰えるどころか、さらに勢いを増しているように思われます。

CDR:あと20年はやらなきゃと思っているんですよね。なのでまだ半分かな。

―あと20年というのは、何か決めているものがあるのでしょうか?

CDR:尊敬しているアーティストの大竹伸朗さんが「40年やると違うよ」と言っていたので。あの人は、40年ビルの絵を書いたんですよ。じゃあ、僕もまずは40年かなあ。そこから先はまた20年…(笑)。寿命が先に来ちゃうかも。でも、最終どこかできっとできなくなるはずなんですよね。なので今はもっと健康に気をつけなきゃ。

―(部屋を見て)これは、イラストレーター・ソーマさんの絵ですか。これめっちゃいいですね!

CDR:部屋に来て書いてもらったんです。いいですよね。CDを作った際は、50枚くらい表面に絵を手書きしてもらいました。

CDR:いろんな人が訪ねてきますね。幼稚園・保育園DJをされている友人のDJ・アボカズヒロさんをギャラ出して呼んだりもしました。客は僕だけのシークレットパーティー。ここにきたときはデイケアとか言ってましたけど(笑)。ここ意外に眺めがいいんですよ、あの丘は全部お墓なんですけどね。

―メインの作曲ソフトはAbleton Liveですか。

CDR:Abletonしか使ったことないんですよ。Abletonもなかった99年の時はDAWもあんまりなくてStudio Visionとかを使ってました。その前は、動画編集ソフトを使っていました。ハードウェア機材もいろいろあるけど全部最終的にはAbletonで録音してその音で曲を構築しています。

CDR:さて、これは、YouTubeに上がってた「ねるねるねるね」のCMから音声をぶっこぬいてきたやつですね。今日はこれで曲を作りましょうか。

そういうと彼は、おもむろに素材のカットし始めキックの配置していく。その冒頭を除いた制作の一部始終をカメラに収めることができた。

そして、完成したものが以下になる。


CDR Twitter:https://twitter.com/HikaruAmen60606

Bandcamp:https://cdr1234.bandcamp.com/